「うま味」がある日本酒って何?どんな味?

むぎ
こんにちは。むぎです。

 

あなたは、「うま味がある日本酒」ってどんなものかわかるでしょうか?

 

私は、このブログの中の「日本酒飲んでみた」というコーナーで、いろいろな日本酒を飲んだ感想を書いているんですが、その中で「うま味がある」という言葉を使っています。

でも、その日本酒の感想を書きながら、ふと思ったことがありました。

 

それは、

「うま味があるってどういうこと?どんな味?」

って疑問に思っている方もいるんじゃないか?ということです。

 

「甘い」とか「すっぱい」とかっていうのは、わかりやすいですよね。

でも、「うま味がある」っていまいちよくわからない気がするんですよ。

 

ということで、今回は「日本酒のうま味」についてのお話をしたいと思います。

 

「うま味」とはいったい何?

まずは、「うま味」そのものについてちょっとお話したいと思います。

 

私もいろいろ調べてみたんですが、じつは「うま味」の世界ってなかなか奥が深いんです。

これだけで本が書けてしまうんじゃないかっていうぐらい。(実際にあります。)

でも、ここでそんなことを書いていると大変なことになっちゃうので、かんたんにいきますね。

 

「うま味」とは

「うま味」というのは、甘味・塩味・酸味・苦味とならんで、五味といわれる基本的な味のうちの一つです。

「甘い」とか「すっぱい」とか、人間が舌で感じる味のうちの一つなんですね。

これらの味がバランスよく合わさって、おいしいものができあがります。

 

でも、甘味・塩味・酸味・苦味の4つはどんな味かはわかると思うんですけど、「うま味」ってどんな味かはよくわからなくないですか?

「甘味」は砂糖みたいな甘さ、「塩味」は塩のしょっぱさ、「酸味」は酢などのすっぱさ、「苦味」はコーヒーとかのにがさ、っていうように言葉にできるんですけど、「うま味」はどう表現したらいいのかよくわかりません。

無理に言うとすれば、「コクや深みを感じる味」なんですが・・・

 

「うま味」は、1908年(明治時代)に東京帝国大学の池田菊苗博士によって発見されて、名付けられました。

甘味などの他の4つは大昔から知られていたものなのですが、それに比べ「うま味」は、存在こそしていたものの、味の一つとして認識されるようになったのはつい最近のことなんです。

この歴史の浅さも、「うま味」がまだよくわからないものになっている理由の一つかなと思います。

 

さて、「うま味」を発見した池田博士は、日本で昔から料理のだしとして使われてきた昆布の中に、甘み・塩味などとは違う第5の味があると考えて、それを取り出すことに成功しました。

そしてその正体は、「グルタミン酸」というアミノ酸の一種だということにたどり着いたんですね。

 

つまり、第5の味「うま味」というのは、この「グルタミン酸」や、さらにその後うま味の成分として発見された「イノシン酸(かつお節など)」や「グアニル酸(シイタケなど)」などの味ということなんです。

 

そう言われてもまだよくわからないと思いますが、

たとえば、味噌をただお湯に溶かしただけだと、なにかもの足りない味です。

でも、昆布やかつお節でだしを取ったものに味噌を溶かすと、味に深みが出ておいしさがグーンと増します。

 

言葉ではうまく表現できないけれど、たしかに舌で感じることができて、ほかの味とバランスよく合わさることで、食べ物や飲み物にコクや深みを与えておいしさをUPさせてくれる味。

そんな縁の下の力持ちのような存在が、「うま味」なんですね。

 

もし「うま味」の味を知りたければ、うま味調味料の「味の素」とかをちょっとなめてみてください。

それが、「うま味」の味です。

「味の素」は、成分のほとんどがグルタミン酸(ナトリウム)ですから。

でも、やっぱり「何の味?」って思っちゃうでしょうけど。

 

「うま味=おいしい」ではない

ちょっと補足です。

 

「うま味」という言葉は「おいしい」を連想させるので、「うま味がある」と「おいしい」がいっしょのものと思われてしまうかもしれません。

でも、それはちょっと違います。

 

上で書いたことですが、「うま味」とは、甘味・塩味などなどのように人間が舌で感じることができる味のうちの一つです。

なので、「うま味がある」ことがそのまま「おいしい」ということではなくて、甘味・塩味・酸味・苦味・うま味を基本とした味ががバランスよく合わさることで、「おいしい」ができあがるということなんですね。

さらに言えば、「おいしい」は、料理や飲み物の見た目とかその時の雰囲気や体調なんかでも変わってきます。

 

つまり、「うま味」は、「おいしい」を作りあげるいろいろな物の中の、大切な要素の一つということなんですね。

 

日本酒の「うま味」

かんたんにといいながら、ちょっと前置きが長くなってしまいましたが、これから本題です。

 

日本酒にも「うま味」があります。

ということは、日本酒にも「うま味」を感じさせる成分が入っているということです。

まずは、そのあたりからお話していきますね。

 

日本酒の中の「うま味」

日本酒の中にはいくつかの「うま味」の成分が含まれているんですが、その代表的なものが、アミノ酸の一種「グルタミン酸」です。

また、アミノ酸の仲間ではないんですが、貝類に多く含まれる「コハク酸」なども含まれています。

これらの「うま味成分」が、甘味・酸味などのほかの味とバランスよく合わさって、日本酒にコクや深みを与えて「おいしい」を作り出しているんですね。

 

日本酒は、麹がお米のデンプンをブドウ糖に変える「糖化」と、そのブドウ糖を酵母がアルコールと炭酸ガスに分解する「アルコール発酵」が同時に行われる、「並行複発酵(へいこうふくはっこう)」という複雑な工程でできあがります。

その工程で、麹や酵母がアミノ酸などもたくさん作り出すので、日本酒にはアミノ酸やその他のうま味成分が、ワインやビールといったほかの代表的な酒類と比べて多く含まれているそうです。

 

あっ、余計なことですが、日本酒に含まれているうま味成分が、昆布だしに多く含まれる「グルタミン酸」だといっても、日本酒に昆布の味がするわけじゃないですよ。

昆布だしには、グルタミン酸以外の昆布の成分も溶け出していますからね。

言われなくたって、そんなこと思いませんかね~?(笑)

 

「うま味」がある日本酒とは

ここまでで、日本酒に含まれる「うま味」について、なんとなくわかっていただけたでしょうか?

 

つまり、「うま味がある日本酒」というのは、「グルタミン酸」に代表される「うま味成分」を多めに含んでいる日本酒ということですね。

そして「グルタミン酸」はアミノ酸の一種なので、このアミノ酸の量が多い日本酒が、よりうま味のある日本酒になる傾向があるということもできるんです。

 

日本酒のアミノ酸は、お米のたんぱく質が分解されてできます。

お米は、表面の部分にタンパク質を多く含んでいるので、日本酒を造る時に行う精米」をすることで、アミノ酸は少なくなっていきます。

ということは、精米をたくさんしたお米で造られる「大吟醸酒」などは、アミノ酸の量が少なくなる傾向があるということなんですね。

一方、精米を大吟醸酒ほどはしない「純米酒」は、醸造アルコールを添加しないこともあって、アミノ酸の量が多くなり、うま味成分も多くなる傾向があるということです。

 

「うま味がある日本酒」というのは、「うま味成分」によって、コクがあって深みのある味わいになります。

 

ただ、ここで気をつけてもらいたいのが、

「アミノ酸が少なくてうま味がない日本酒はおいしくない」ではない、ということです。

 

上で書いたように、甘味・酸味などにうま味がバランスよく合わさって「おいしい」ができあがるので、「うま味」が少ないからおいしくないということではありません。

「うま味」が少ない日本酒でも、いい香りがあったり、甘味や酸味があったりと、「おいしい」を作り出すものがたくさんあります。

それぞれの日本酒に、それぞれの「おいしさ」があるんですね。

 

また逆に、うま味を含むアミノ酸が多ければ多いほどいい、というわけでもないんです。

 

日本酒には20種類ほどのアミノ酸が含まれていますが、うま味を感じるグルタミン酸以外にも、酸味や苦みを感じるものがあります。

なので、あまりにもアミノ酸の量が多いと、ごちゃごちゃとしたくどい味になってしまいます。

 

いろんな味がほどほどにあって、バランスがとれているのがいいっていうことですね。

 

ちなみに、日本酒のアミノ酸の量は、「アミノ酸度」という数字で表されます。

平均的にはだいたい1.4前後ぐらいなので、これを超えてくるものはアミノ酸の量が多くて、うま味成分も多いという目安になります。

この「アミノ酸度」をラベルに表示している日本酒もあるので、参考にしてみてください。

 

日本酒の「うま味」と料理の「うま味」

日本酒は、食事と合わせると相乗効果でそれぞれがおいしくなる「食中酒」として昔から親しまれてきたんですが、それには、「うま味」ということからみてもちゃんとした理由があるんです。

 

「うま味」の相乗効果

「うま味成分」にはいろいろな種類があって、大きく分けると、昆布に含まれるグルタミン酸などのアミノ酸系、かつお節に含まれるイノシン酸などの核酸系、貝類に含まれるコハク酸などの有機酸系があります。

そして、これらの「うま味成分」は単体よりも、アミノ酸系のグルタミン酸と核酸系のイノシン酸などを組み合わせることで、さらにうま味が強くなることが知られているんですね。

これは、「うま味の相乗効果」と呼ばれているんですが、これが日本酒と料理の関係にも当てはまるんです。

 

グルタミン酸を含む日本酒と、イノシン酸を含むかつお節でだしを取った日本料理がよく合うのは、この「うま味の相乗効果」が大きな理由の一つだったんです。

 

まとめ

「うま味」とは、甘味・塩味・酸味・苦味とならんで、五味といわれる基本的な味のうちの一つです。

「うま味がある日本酒」というのは、アミノ酸の一種の「グルタミン酸」に代表される「うま味成分」を豊富に含むお酒です。

 

「うま味」は、言葉ではうまく表現できないけれど、甘味や酸味・苦味と合わさって日本酒の「おいしさ」を作りあげる大切な要素で、日本酒に「うま味」があると、コクのある深い味わいになります。

でも、「うま味」が少ないからといって「おいしくない」ではありません。

「うま味」が少ない日本酒にも、その日本酒なりのおいしさがあります。

 

「うま味」には「相乗効果」があって、複数の「うま味成分」が合わさることでさらに「うま味」が増します。

この相乗効果で、日本酒と料理の相性がUPします。

 

日本酒の「うま味」を知れば、あなたの日本酒ライフがもっと楽しくなりますよ。

 

「自分が好きな酒が一番いい酒」です。

 

余談ですが・・・

「うま味のある日本酒がどんなものなのか」を知るかんたんな方法を紹介します。

 

グラスを2つ用意して、それぞれに同じ日本酒を注ぎます。

吟醸酒などのスッキリとしたものがいいですね。

そして、片方のグラスに味の素とかのうま味調味料をほんの少し入れて溶かします。

これで、2つのグラスの日本酒を飲み比べてみてください。

 

「うま味」があるっていうのが、きっとわかると思いますよ。

おいしいかどうかは、保証しませんが・・・(笑)

 

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